東京都始めのがん相談 2019/11/19

東京都の始めのがん相談について書きます。

何が問題だったのか、が分らないと結局ここに返ってくるように思うので。

 

東京都のがん相談を始めてしばらく経った頃、ある一人の患者と思われる方から電話がありました。

内容は、あるところで乳がんと思われたので、がん相談を行っているある方に電話をしたところ、そちらを紹介された

と言うことでした。

小さなクリニックということで、あまり混まないからと言うことでした。

 

そのころ、センチネルリンパ節生検がはやり始めたころだったと思います。

ちなみに、私は2000年6月に右乳がん全摘出術を受けていますが、その当時は、やっていなかったです。

 

その患者さんの言い分は、こういうところで手術と治療を受けたがどうも怪しい。。。?

おかしいんじゃないかと言うことでした。

 

その頃、がん相談を始める前ですが、乳がん治療学会?と言うところから標準治療などが書かれた冊子(ガイドライン)が配布されましたがそれを基準に勧めなさい

と言うように感じていました。

 

その患者の言い分をかいつまんで理解したのですが

手術時に腫瘍とリンパ節を取り出した。

その後の治療にタキソールが追加されたのはおかしいんじゃないかと言うことでした。

化学療法はCEFだったかFECだったか忘れました。と言うより患者もわかっていなかったように思います。

それにタキソール。

その頃、タキソールは再発者向けの治療だったと思います。

初発患者には使用されていなかったと思います。

 

センチネルリンパ節生検を術中迅速診断をやれる状況にはないように感じました。

看護師やスタッフなど、できる状況にはないと思いました。

おそらく、医師はリンパ節には転移はない、と判断したのではないかと思います。

ところが、1~2週間後治療にタキソールが追加されたのではないかと感じました。(リンパ節の検査は外注?)

 

センチネル生検には術中に行われるものと

(術中迅速診断は取り出したリンパ節をその場で病理医が判断する?)

前もってやる手術前診断がある?と言うことがわかりました。

 

この場合、手術前診断は行われていない感じでした。

だから、疑問に思ったのだと思います。

例え術中迅速診断が行われたとしても、患者は麻酔状態だと思うのでわからないが正解だと思います。

 

この患者さんは、あちこちの患者会に電話を入れていたようで

ある集まりに出たときに、変な電話があってかなり有名な状態になっていました。

患者さんたちは、どうなんだろうね~。。。うちにも電話があったよ。。。という感じでした。

がん相談を始めるときに、相談の内容はもらさない、と言う約束があったのですが

状況はそういうものではなかったです。(私は具体的に自分から話したことはないと思います)

あちこちから噂が立ち始めていた感じでした。

 

何度も何度も電話があり、結局この方の言い分はその後だんだん変化していって

それは紹介した患者会がよくないのでどうにかしてくれと言うようなものになっていました。

私も困りました。。。

紹介した方はがん患者団体支援機構のメンバーでした。

ある4団体から成り立っている一つの団体でした。

この関係者に一人ひとり電話をして、今はその患者が大変なので、一時的に休んでもらう、と言うことを了解してもらいました。

 

その後、患者さんの気持ちは変化していったように思います。

化学療法も実際は時間をみないとわからない。。。と言うのがホントだと思います。

 

それから2~3年?はあっという間に過ぎたと思います。

そのタキソールの問題はずっと尾を引いていたように思います。

ある時、腫瘍内科医の勝俣医師が登場しました。

国立がんセンターの植村氏の主治医だったと思うので、早い話がずっと後ろに控えていたと言うのが正しいと思います。

始めの問題にあった、その頃の化学療法にタキソールが追加された治療は最新の治療で、その患者が申し立てた治療は間違えてはいないという結論が出されたように思います。

 

その後、また数年が経ちました。

早稲田クロニクルというところが製薬会社から医師への謝礼の一覧を発表いたしました。

問題の先生方はしっかりもらっていたと思います。

その前に、勝俣医師はキャンサーネットジャパンに多額の寄付をされたと言うことはわかっていました。

早い話が利用されたんだろうな。。。と思います。

寄付をされたと言うのはご自分の良心の問題だったかな?

 

タキソール追加事件はキャンサーネットジャパンにブリストルの社員だった柳沢氏が理事となっていたころの話ですね。。。

今はよく知りません。

タキソールはブリストルのお薬でしょ?

 

私はその後、再発しました。

ハーセプチンが陽性だとわかり、タキソールを一緒に点滴するというものでしたが(その方が効き目がよい?)

私はどうしても、そのいわくつきの薬を自分の身体に入れることができなくて拒否いたしました。

滝がそれた??そういう理解が正しいのかどうかわかりませんが

(そういう理解がみんなに通じるかどうかは、わかりません。右的理解は3割くらいあるような気がしています

あれから10年近くなりましたが

元気に過ごしています。。。

 

だから私にとっては、この経験がリンパ節を手術で取りだすという結論に結び付いたと思っています。

リンパ節を取り出すのは治療と言えるのかどうか?

リンパ節転移は乳がんにとって、がんがどこまで広がっているかという一つの目安になっていると思いますが、それを取り出すことで治療に果たす役割と言うものを考えさせてくれた出来事でした。

腫瘍内科医は抗がん剤を点滴すれば全てに行き渡ると考えるでしょ?リンパ節は取り出さなくても治療できると考えるように思います。

私はその抗がん剤が苦手だったと言うことも影響していると思っています。

それでハーセプチンが適用されることがわかったんだから、命びろいしたなあ~。。。と思っています。^^

 

タキソールは初発適用されて

失礼ながら申しますが、ブリストルは莫大な利益を得られるようになったのではないかと思います。

それを考えると何とも言えない気持ちになります。

 

国民皆保険制度を国政の内から考えると薬の代金が増えるのがいいのかどうか。。。

何かどこかが違うような気がしてならないんだけど。

 

相談事業をやってみて、最新の治療と言うのはどうしてもガイドラインとは、タイムラグが生まれるだろうと思います。

そういう意味では、ガイドラインは、参考資料として見ると言うのが正しいのではないかと思います。

状況は刻々と変わっているというのが本当だと思うので。

ここに右的要素が入ってくるとなると、大変なことには違いないですね。。。

 

なお、私の記憶相違がありましたら申し訳ないので、当時相談に関わっていた方とかで

ご指摘していただければ助かります。

 

 

 

 

こちらに書いたことは、私の個人的体験に基づいて書かれてあります。

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文責:古山惠子